夕ご飯をお家で食べる中学受験

シグマTECH

「価値基準次第で見えてくる『幸せな受験』」

Bさんのお母さま

Bくんのお母さま

入塾まで

息子は新4年生から大手塾で中学受験勉強を始めました。
もともと自宅での勉強には苦労していましたが、秋以降は家での取り組みがどんどん悪化してしまいました。親もいろいろ考えて、飴作戦、鞭作戦、放置作戦などあらゆることを試してみましたが、残念ながら状況を変えることはできませんでした。
「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」ということを 嫌というほど痛感しました。
成績に関しては、その時点では思ったほど下がっていなかったものの、仮にこの調子で続けて、行きたい学校に合格できたとしても、これが息子の人生においてプラスになるのだろうかと疑問を持つようになりました。
何度話し合っても本人の姿勢は変わらず、親も疲れてしまい、もう中学受験はやめようと本気で考えていました。
ところが息子は中学受験をやめることは嫌がりました。考えた末、せめて環境は変えた方がいいと思い、転塾先を探し始めました。
そして以前見た東洋経済オンラインの記事を思い出し、新5年生になる頃にだめもとで「まだ空きはありますか?」とシグマTECHに問い合わせをし、そうこうするうちに息子はシグマTECH生になりました。

何を大事にするのか

転塾を機に、親として何を大事にするのかを改めて考えました。
それは、受験が終わったその先につながる経験をしてもらうことと、「学ぶことは楽しい」という気持ちを持ち続けてもらうことです。
息子は地道にやるべきことと向き合うのは苦手でしたが、ごみでも夢中になって遊んでしまうくらい発想力が豊かで、何か新しいことを知ったり発見したりするのが大好きで、ネガティブなことはすぐ忘れ、毎日楽しそうでした。
そうしたのびのびとしたところは、これからもぜひ大切にしたいと考えていました。行きたい学校に合格したとしても、中学受験の勉強で燃えつきて目が死んでしまっては意味がありません。
それを考えると、合格だけを目的に受験勉強をさせるのではなく、もう少し長い目での成長を大切にして、学ぶ姿勢やノートの取り方から教えてくれたり、日曜探究講座で好奇心を刺激してくれたりするシグマTECHは、息子にぴったりだと思いました。

入塾後の様子

シグマTECHに行って息子が劇的に変わったかというとそんなことはありません。最低限の約束と言われたステップ1が終わらないことも多かったです。嫌いな漢字の勉強でだらだらして、2時間過ぎてしまうこともよくありました。ノートも解読不 能で、丸つけも✕解きもなかなかできませんでした。それでも、親以外に先生方もみてくださっていると思うと、以前より気が楽になりました。
できもしないことを求め過ぎてもお互いのためにならなかったので、どうしても課題と向き合えないのがいまの息子であり、どうにもできないということを一定受け入れるよう心がけました。
そして、小学生の間は無理でも、いつか先生に言われたことを思い出して活かしてくれるなら、それもよい経験になるだろう、と気長に考えるようにしました。
結局無理やり水を飲ませることはできないので、親にできる範囲で環境を整え、本人が水を飲むのを待つしかありませんでした。

息子の成長

先生方にも言い続けていただいたことが花開いたのか、6年生の後半くらいからだんだん丸つけができるようになりました。仕事もしながら解読不能なノートの丸つけまで面倒を見るのは、夫婦ともども発狂しそうだったので、これは助かりました。
また、最後の方は自分から先生にやるべき課題を相談したり、アドバイスをメモしたりして、目標のために自ら努力する姿勢が見られました。
この成長はうれしかったです。
合格の可能性がほぼなかった憧れ校も最後まであきらめずに、テストのあと「力は出し切れたと思う」と清々しい顔で言っているのを見て、結果がどうあれ本当によかったと思いました。

志望校の設定

我が家は本人の強い希望により、第一志望は無謀でも最後まで変えませんでした。その代わりに、他にも行きたいと思う学校をいろいろな偏差値帯でたくさん見つけるようにしました。
受験する学校のどこに通うことになっても、子どもが楽しく学校生活を送る姿が想像できたときに、受験は半分終わったように感じました。志望校の設定はそのくらい大事だと思います。
第一志望の学校で力を出し切れたのは、その前にかなり気に入っている学校の合格をいただけていたことも関係あると思います。
親が気に入っていても、本人がそれほど強い思いがなく、かつ対策の大変そうな学校は、早い段階であきらめました。
日頃の課題もなかなか取り組めない息子の場合、プラスαの対策はかなり絞らないと厳しいなと思ったからです。
また私が一番好きだった学校を早々に候補から外したことで、結果的に志望校についてわりと冷静に考えられるという副産物もついてきました。

やっておけばよかったこと

学校見学です。現地に行ったのは20 校以上、web 説明会も含めると約30校と、それなりにがんばって情報収集しました。
しかしながら、なかにはコロナ禍の影響もあり、直前まで見学できなかった学校もありました。
実際に見たら息子には合わないと感じ、12月に入ってからあわてて同じ日程で受けられる学校を探し、予定していた受験校を思い切って変えました。
学校説明会の動画を見たり、敷地内見学をさせていただいたりはしましたが、校内に入るのは受験当日が初めてになってしまいました。
調べてみたら非常に魅力的で、その学校に進学する可能性もあったので、事前に文化祭やリアルの説明会に行けなかったことは悔いが残りました。
2日以降の学校は特に、チャレンジ版と安全版それぞれ、何パターンか考えておいた方がよかったなと思いました。

やっておいてよかったこと

最も息子に効果があったのは、対面自学でした。
対面自学がなかったら、直前期でも家ではほとんど何もできなかったと思います。仮に対面自学で進みが悪い日があっても、家にいてだらだらされるより親子の精神衛生上はずっとよかったです。
また、結果ではなくプロセスを見るよう心がけたのも、よかったと思います。息子の場合、ノートに日付を書けることはほぼなかったので、日付を書いただけでも半分からかいつつも褒めの対象でした。
テストの点は下がっても、基本問題でのミスが減ったなどがあれば、そこも認めてあげたいところです。そうやってなるべくいいところを見つけることで親のストレスも多少減りました。

最後に

入塾前から、花まる学習会は目先の学力よりも、人生を豊かにすることを考えた教育をしている学習塾だと認識していました。
その花まるグループの塾らしく、シグマTECHは子どもをこの先の人生もある一人の人間として見てくれる温かさのある塾だと思います。
ときどきガイダンスを一緒に聞いたり、自学ノートを見たりすると、本質的なことをおっしゃっているなあと思うことが多々ありました。
中学受験というハードなイベントがあっても、親も子もメンタルを病むことなく、燃え尽きとも無縁だったのは、この環境のおかげでもあります。

最後まで温かく熱心にサポートをしてくださった先生方、本当にありがとうござい ました。
仮に第一志望の合格がなかったとしても、シグマTECHに通うことができてよかったなと思う気持ちに変わりはありません。
また、息子と一緒に勉強したり、おしゃべりしたりして、通塾生活を支えてくれた仲間たちにも感謝です。
これから受験されるみなさまも、それぞれにとって幸せな受験ができるよう、心から祈っています。

「自学室に通う僕」

Bさん

進学先 聖光学院

Bさん

最初に悩んだのは、中学受験をするかしないかということでした。
小学校は公立で、小さい頃から勉強はしっかりやっていたので周りの子より勉強は得意で好きでしたが、中学受験するか考えたのは3年生のときだったので判断に迷いました。
考えた末、楽あれば苦あり、苦あれば楽ありと考えて、中学受験をすることにしました。

しかし3年生のときに通信教育の中学受験のコースをやってみて、自分がちっとも計画的でなく、一人で勉強できるタイプでないことに気づいたため、4年生から大手塾に入塾しました。
ずっと上位クラスをキープしていたものの、時間が経つにつれて課題を一人でこなすことが難しくなり、自学室のある塾への転塾を考えるようになりました。

TECHの体験授業を受けてみると初対面のNくんがいろいろ教えてくれて、先生 も生徒も優しく、苦手な先生もいなくて授業はおもしろかったです。
何よりも日曜探究や軽食タイムが一番の魅力だったので、TECHに入ることを決めました。
TECHは授業の日数も授業時間も少なく、課題も最低限に絞られていたので、どんどん内容を吸収することができました。朝夜テックにしっかりやったことが大きなポイントだったと思います。

志望校選びの際は、文化祭やオープンキャンパスはCOVID-19の余波でなかなか見に行けませんでしたが、合計20校程度の学校に行くことができました。
聖光学院を第一志望にしたのは、食堂でソフトクリームを一年中自分で作って食べられて、文化祭がたのしく、何よりも自分の趣味の公認団体の出し物にひかれたからでした。

僕が入試を終わったいまだからこそ言えることは、初めの時期(4年生)にしっかり文字を丁寧に書いておくことが大事だということです。
でないとあとで取り返すのに倍以上の時間がかかります。大体の学校で漢字は出るので、丁寧に書くということに加えて、だらだらやらない方が良いでしょう。なぜなら(これはどの教科でも言えることですが)頭に入らないからです。
最初の方は次の授業やテストのために勉強してしまいがちですが、その勉強は入試のためにしているので、短期記憶で覚えないようにした方が良いでしょう。課題が一気に増えるときや時間がないときは、中途半端に全部やるのではなくて、一つずつ確実にやっていった方が絶対に覚えます。

しかし集中できないときは必ずあります。長時間やっていると疲れます。
そんなときは、時間を決めて自分の好きなことをやると良いと思います。
僕は折り紙を折ったり本を読んだりしました。
そして6年生の12月(残り3か月)に入るとコアプラス社会をひたすらやり、基礎で落とすことがなくなってきました。

志望校対策はこの頃から試験前日まで、毎日数時間ほどやりました。
ここでM先生が「勉強は死ぬ気でやっても死なないから」とおっしゃり、その通りだと思ってそれをモットーにしました。
1月はほとんど毎日自学室に行きました。

1月の埼玉受験での前泊はしませんでした。
栄東では模試のようなほどよい緊張で、自分の力を出し切れました。

みなさんも緊張したら模試だと思って、緊張しなかったら落ちるかもしれない本番であることを意識して、適度な緊張を保つことをお勧めします。
また、1月校は受験者が多いため、駅やバス停などは混みます。
足が疲れるので、対策をお勧めします。過去問で合格最低点を取れたことによる安心感はとてつもなく大きいですので、過去問を解くときは集中できる環境を作ると良いです。

試験は朝早くて、眠りそうになることがあるので、寝ないためにということに加えて、頭を起こすために、試験開始の2時間前には起きて、移動中は本を読んでみてください。(なぜ2時間なのかというと人間の脳が完全に起きるのが、約2時間であるからです。)

1月校の結果はどちらも合格していました。
相性が悪い学校も合格できていてうれしかったです。

いよいよ受験本番。
1日の本郷は比較的相性が良く、合格点をたくさんとっていたので良いスタートダッシュを切れました。

最初に良い結果がでると自信となります。その勢いで午後入試ができて良かったです。

また、本郷の合格発表のときに、一気に受験番号が出てきて驚きました。
落ちたときの覚悟ができないとショックが大きくなるので、合格発表の形式は先に調べておくのをお勧めします。

結果はどちらも合格していました。
それにより本命の聖光学院を2日に受けられることになってうれしかったです。

ここで注意です。トイレは行きたくなくても、行くことをお勧めします。
2日の聖光学院の理科の時間にトイレに行きたくなって集中がしにくかったことがありました。
繰り返しますが一時間弱の試験では途中で行きたくなる可能性が十分にあるので絶対に行った方がいいです。(トイレは混みます)
また休み時間に本を読む場合は、すぐに読み終わらない本(同じシリーズは途中で飽きてしまう危険があるのでダメ)を持っていくといいです。

2日目の試験が終わったあとは、TECHの自学室に行きました。
そのときに一緒に勉強してきた友達たちに会えて、受験は自分一人で戦うものだけど一人じゃなくみんなも戦っているんだと思って最後までがんばることができました。

そのあと浅野を受けたのですが、受験会場でたまたま仲の良い友達に会ったので、やる気にもつながりました。
最後まで全力を出し切れたのは友達のおかげだと思います。

そのあとに中華料理屋さんに行って、初めて本格的な麻婆豆腐を食べました(麻婆豆腐にしたのは歯が7本抜けていたから)。
その日は暖かかったので花粉が飛んでいました。
麻婆豆腐を食べ終わったあと、その場で聖光学院の結果発表を見ました。
合格していて驚きました。麻婆豆腐のしびれのせいなのか花粉症なのか、涙腺が緩みそうになりました。

受験が終わったいまだからこそ言えることですが、もともと第一志望の聖光学院はSAPIXオープンや学校別模試でも一回も20%を超えたことがなく、過去問でも一回も合格点を超えたことはありませんでした。
1月に入るまでは最低点を平均82.5点も下回っていて、本当に厳しいと思っていましたが、合格することができました。
その理由は冬期講習や入試直前特訓にあったと思います。
もう1か月しかないから何も変えることはできないと思うのでなくて、まだ1か月あるからその間にこの対策をしておこうとして、あきらめずに自分を信じていられたからこその合格だったと思います。
数日の講習と直前特訓でしたが、そのあとも自学室に行って勉強を続けていたら、過去問で合格最低点まで-91 から-25、さらには二週目ではありましたが+4点もとれて、もしかしたら合格できるかもと期待してしまいそうになりました(注意!油断しないように)。
なので、最後の最後まであきらめずに自信をもって、入試までの一日一日を蔑ろにせず大切にしてほしいと思います。
終わりよければすべてよし、ではありませんが、最後の一日まで君は変われると僕は思います。

最後に入試全般において言えることですが、特に第一志望の試験を受けるときに大事なことは、自分の100%の力を出し切れたと感じられることです。
誰もが第一志望と必ずご縁があるわけではないです。でも残念な結果になっても、100%力を出し切れたなら、これ以上やろうにも仕方がなかったと考えられると思います。

僕はTECHが大好きでした。卒業しても、TECHの友達から毎日のようにメッセージが届きます。卒業してもずっと友情は続く、これもTECHのいいところです。
お世話になった先生方、友達たち、本当にありがとうございました。

いま読んでいるこの体験記が少しでも役に立てば光栄です。いま受験生の君は 入試が不安ですか?だいじょうぶ がんばる君を卒業生は応援しています。

追伸
わからなかった難しい言葉は言葉ノートにすぐに書いておきましょう。伸びるチャンスです。
例 蔑ろ(ないがしろ)
前泊(ぜんぱく)
光栄(こうえい)
麻婆豆腐(まーぼーどうふ)