夕ご飯をお家で食べる中学受験

シグマTECH

「中学受験を終えて今思うこと」

Mくんのお母さま

Mくんのお母さま

息子は、親からすると、勉強ができるのかそうでもないのか、よくわからないというのが率直な感想です。瞬間的にひらめくというよりは、論理を詰めて考えるタイプの息子は、かといって努力家というほど勉強をがんばるタイプでもありません。それでも今回の受験結果を得られたのは「シグマTECHが好きだからがんばれた」、これに尽きると思います。そう思える先生方や仲間に巡り合えたことは、息子にとって本当に幸せなことでした。

わが子のスイッチがいつ入ったのか、それはいまでもわかりません。本人は「冬期講習最終日くらいから入る予定」と、よくわからない宣言をしていましたが、年明けにスイッチが入ったか聞いたところ、「わからない」との答えでした。冬期講習と直前特訓で、息子は元日以外毎日お茶の水に通っていましたが、長時間にもかかわらず、楽しいと言っていました。

このころ大きな変化があったのは国語です。息子は国語の点数がずっと低く、模試でも平均に届かないことがほとんどでした。しかしこの時期になって、急激に国語の点数が伸びたのです。理由ははっきりとはわかりません。国語の点数がはかばかしくなくても、国語を嫌いにならなかったのが一番かと思います。その理由は、担当の先生がおもしろかったから、国語の授業が楽しかったからではないでしょうか。正直、国語の問題で出てくる文章には、これを小学生が読むの?と思うような難解なものが多くあります。また、暗記をしてなんとかなるものでもありません。国語の点数が伸びないときは、記述問題が少ない学校がいい、と言っていた息子が、最終的に記述問題が多いほうが部分点で勝負できるからいい、と言うように変わりました。国語に不安を感じなくなったことが、受験で大きな強みになりました。

冬期講習が終わると、すぐに埼玉の受験が始まりました。本当にすぐです。受験にあわせていつもより少し早く寝て、早く起きるよう心掛けました。それでも受験前日、私はドキドキしてあまり眠れず、何度も目が覚めました。本人は熟睡していました。本当に良くも悪くもマイペースな息子です。受験当日の朝も、昭和の廃線(廃止された鉄道路線)を紹介するテレビ番組がたまたま放送されており、それを嬉々としてみていました(鉄道大好きです)。学校への移動も久しぶりに乗る宇都宮線や車窓から見える車両基地に大喜びし(鉄道大好きです)、電車では一度もテキストを開きませんでした。周りは真剣に問題集を確認しているお子さんがたくさんいました…。

そして2月1日を翌日に控えた1月31日。いよいよ決戦だね、と声をかけると、息子からは一言「受験が終わるのがさみしい」と。これは衝撃的でした。受験が終われば解放感しかないと思っていたのですが、息子にとって受験はある意味文化祭のような、みんなで一つの目標にむかって走り切る、そういうものになっていたようでした。このとき、「ああ、幸せな中学受験ってこういうことか」と心から思いました。息子にとって中学受験は「受験戦争」ではなく、語弊を恐れずに言えば「受験祭り」のような、みんなで切磋琢磨しあいながら、「楽しむ」ものになっていたのでした。

2月1日当日。この日もいつもと変わらない様子の息子でした。学校へ向かう途中で恒例のZoom。このとき多くの先生方に励ましを受けました。そのうちの一人は花まるの年長クラスとアルゴクラブでお世話になった先生でした。多くの先生に送り出してもらった息子は、「いつも通り受けてくるだけだよね」と何も変わらない様子で教室に向かいました。私も絶対ここに合格すると確信をもって見送りました。1日の午前・午後と受験し、2日に備えて早めに就寝させました。そして1日の夜、午後受験の学校の結果を夫婦で見ました。「合格」。正直かなり攻めた学校選びをしていたので、合格をみた瞬間、涙がにじみました。

1日午前の本命校の発表は2日9の時。結果がでていないので、2日も朝から本郷中学に向かいました。この学校もとても気に入っている学校です。本命校がダメだったときに備えて、その結果は2日午後の受験が終わってから伝えることにしていました。ついていく私も結果は見ず、夫が確認して合格のときは、午後の受験が始まってから私に伝えることにしていました。その夫が突然10時半ころ、受験会場近くの喫茶店にいる私のところに来ました。どうしたのか聞くと、カバンの中から「合格」と書かれた証明書が…。周りに同じような受験生の保護者の方がたくさんいたので、声には出せなかったのですが、「やったー!」と叫びたい気分でした。午前の受験を終えて学校から出てきた息子は、いないはずの父親の姿をみて「?」な表情でした。そしてじわじわと状況を把握し、「やったー!」と喜びを全身で表していました。
こうして我が家の中学受験は終わりました。

最後になりましたが、ずっと息子を支えてくださった先生方、一緒に充実した時間を過ごさせてくれたお友達に心から感謝を伝えたいと思います。本当にありがとうございました。シグマTECHで過ごした時間は、息子にとってかけがえのないものとなりました。本当に「幸せな中学受験」でした。

「幸せな中学受験」

Mくん

進学先 駒場東邦

Mさん

小学5年生の時からずっと点数が伸び悩んでいたのは国語でした。国語は暗記科目ではないので、「換言型」や「心情変化型」の時のポイントなどは覚えられますが、記述は覚えるものではないため苦戦しました。このようなとき大切なことは過去問をできるだけ多くこなすこと、授業や過去問でわからない所を先生に聞いて詳しく教えてもらうこと、そして一番大事なことは嫌いにならないことだと思います。これを実践した結果、1月31日には国語が得意科目になりました。

また、得意な教科はあるところまでいくと点数が安定してくるので、1月は点数が取れない科目の対策をするのがおすすめです。

受験の日に、電車で移動しているときには外の景色を見たり、お母さんかお父さんと話したりして、あまり参考書などを読まないのが良いと思います。こうすることでリラックスした状態で試験に臨むことができます。また、得意な科目の問題を家族と出し合うこともおすすめです。試験を受けているときに過去問と比べて難しいと思ったときは、平均点が大きく下がると考えて、基本問題で着実に点をとるように考えることがよいと思います。

最後にともに学び、ともに楽しい授業をつくってくれた友達、どんな問題でもとことんわかるまで説明してくれた先生方、本当にありがとうございました。受験当日のZoom応援、本当に心強かったですし、リラックスできました。本当に「幸せな中学受験」でした。